アディティブ・マニュファクチャリング関連企業のSPACによる上場が相次ぐ

アメリカ株式市場でアディティブ・マニュファクチャリング関連企業のSPAC(特別買収目的会社)による上場が相次いでいる。アメリカ現地時間の2021年9月30日に3Dプリンティング・サービスビューロー・マーケットプレース運営大手のシェイプウェイズが、SPACのガリレオ・アクイジション・コーポレーションとの合併を完了させ、ニューヨーク証券取引所で株式の売買を開始した。その翌週、大型メタル3DプリンターメーカーのVelo3Dが、SPACのジョーズ・スピットファイア・アクイジション・コーポレーションとの合併を完了させ、同じくニューヨーク証券取引所で株式の売買を開始する。

アメリカの株式市場では、2020年12月に3DプリンターメーカーのデスクトップメタルがSPACのトライン・アクイジション・コーポレーションを通じてニューヨーク証券取引所に上場したのを皮切りに、デスクトップメタルのライバル企業のマークフォージドもSPACを通じて株式上場を果たしている。

アメリカではSPACを通じた企業の株式上場が今年3月の時点で28社に達し、枠年2020年度の半分を上回っている。SPACを通じた企業の株式上場は通常のIPOに比べて監査などの上場基準が緩く、一部の関係者からは「裏口上場」(Back door listing)などと揶揄されている。また、SPAC自体が自らのIPOから24カ月以内に買収そのものを完了させる必要があり、無理に買収を急ぐケースが少なくないとされる。