プロッドウェイズがソリッドスケープを売却

フランスの3Dプリンタ-メーカーのプロッドウェイズが、精密3Dプリンターメーカーのソリッドスケープを売却する予定であることがわかった。フランス現地メディアの報道によると、プロッドウェイズはソリッドスケープを投資家グループへ売却し、精密3Dプリンティングのビジネスセクターから撤退する。なお、売却価格などの詳細については明らかにされていない。

プロッドウェイズは2018年7月にアメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスからソリッドスケープの全株を取得し、完全子会社化していた。ソリッドスケープは、主にジュエリーや歯科医療業界の産業ユーザーを中心にマーケット拡大を図っていたが、当初想定していたようなマーケット構築ができなかったと見られる。

ソリッドスケープのアルバン・ド・ハルインCEOは、「今後も引き続き我々のコミュニティでビジネスが継続できることに社員一同安堵しています。今後も使いやすく高性能な各種の3Dプリンターを製造し、技術的なサービスやサポートの提供を継続してまいります」とコメントしている。

ソリッドスケープは1994年設立。ニューハンプシャーに拠点を置き、主に工業用ハイプレシジョン・ワックス3Dプリンタ-を製造している。同社の3Dプリンターはジュエリーメーカーやサービスビューローなどの、インベストメントキャスティング製法を用いる企業に多く使われている。ソリッドスケープは2011年にアメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスに3,800万ドル(当時の為替レートで約41億8千万円)で買収され、同社の子会社になっていた。