ボーイングがスコットランドに3Dプリンティング研究開発センターを開設

ボーイングがスコットランドに3Dプリンティング研究開発センターを開設した。ナショナル・マニュファクチャリング・インスティテュート・スコットランドと名付けられた施設は6万スクェアフィート(約1686坪)の大きさで、1180万ポンド(約15億9413万円)の予算を投じてつくられた。センターの運営は、ボーイングと地元のストラトクライド大学先端フォーミング研究センターが共同で行う。

センターではメタル3Dプリンターなどの各種のアディティブ・マニュファクチャリング関連機器が導入され、主に航空機用部品の試作や製造などが行われる。また、3Dプリンティング技術の生産性向上、廃棄物の削減、安全性の確保、環境保護などをテーマにした各種の研究プロジェクトも展開される。

センターのジョン・レイドCEOは、「ナショナル・マニュファクチャリング・インスティテュート・スコットランドを開設できたことは業界全体にとっての新たなステップとなるだけでなく、新型コロナウィルスのパンデミック収束後の地元社会にとっての大きな希望になります。ボーイングの研究施設をスコットランドに招致でき、我々のチームとともに航空業界のサプライチェーンを構築するという重要なプロジェクトを展開できることを嬉しく思います」とコメントしている。

ボーイングは自社航空機の部品製造に3Dプリンターの利用を拡大している。同社の最新シリーズボーイング777Xシリーズは、300点のパーツを3Dプリンターで製造している。