ExOneがピッツバーグ大学と共同で人工呼吸器用フィルターを製造

ドイツのハイエンドメタル3DプリンターメーカーのExOneが、ピッツバーグ大学と共同で人工呼吸器用フィルターを製造している。フィルターは再利用可能で、新型コロナウィルスを含む細菌などをほぼ除去できるとしている。フィルターは、ピッツバーグ大学スワンソン・スクール・オブ・エンジニアリングが開発した人工呼吸にアタッチして使用される。素材は銅と316Lステンレススチールが使われている。

ピッツバーグ大学のマーカス・クミーラス准教授は、「(ExOneの)バインダージェット3Dプリンティング技術は、他のアディティブ・マニュファクチャリング技術よりもはるかに高い多孔性が確保できます。フィルターの細密な構造により、最大限のフィルタリング機能が確保でき、エアフローも同時に確保できます」とコメントしている。

ExOneのジョン・ハントナーCEOは、「我々のユーザーは、医療用フィルター以外にも様々なフィルターを製造しておられますが、このフィルターを医療現場に提供することで、フィルターを捨てる必要がなくなり、人工呼吸器の種類やサイズに合わせて提供することも可能になります」とコメントしている。

新型コロナウィルスの感染拡大が続くアメリカでは、重篤患者に使用する人工呼吸器の不足が問題になっている。人工呼吸器の不足と共に、人工呼吸器で使用されるフィルターやバルブなどの消耗部品の不足も問題になっている。