UAEの医療チームが3Dプリンター活用して新生児の心臓疾患バーチャル手術を実施 http://yp.theemiratesnetwork.com/biz/United_Arab_Emirates/Abu_Dhabi/Sheikh_Khalifa_Medical_City_19435.html

UAEの医療チームが、3Dプリンターを活用して新生児の心臓疾患バーチャル手術を実施している。

アブダビのシェイク・カリファ・メディカルシティのラズロ・キラリー医師率いるチームは、3Dプリンターで製造した心臓モデルを使ってバーチャル手術を行い、治療成績の向上を図っている。

同チームが行っているバーチャル手術は、先天性心臓疾患を抱える乳幼児で、特に心房に穴が開く病気を持つ乳幼児を対象にしている。同疾患を抱える乳幼児の75%が手術が必要で、さらにそのうちの30%程度がより高度な手術が必要とされる。

手術が体の小さい乳幼児に対して行われるため、大人に対する手術よりもより慎重に行われる必要がある。乳幼児の心臓をスキャンしてデータ化し、3Dプリンターでモデルを作成することで患者それぞれの状態に応じた準備が可能になるという。

UAEでは毎年500人程度の乳幼児が心臓疾患を抱えて生まれてくるとされる。同チームは2015年から3Dプリンターを活用したバーチャル手術を実施しており、医療現場における3Dプリンター活用事例として注目される。

医療の領域では3Dプリンターの活用が進んでいるが、乳幼児の治療に特化した世界初のケースとして関係者は注目している。