ナノ・ディメンションがマークフォージドを売却した理由

先日、イスラエルのエレクトロニクス3Dプリンターメーカーのナノ・ディメンションが、子会社のマークフォージドをストラタシスへ売却したニュースが話題となった。ナノ・ディメンションは、2024年に1億1600万ドル(約185億6000万円)でマークフォージドを買収したが、そのわずか二年後にストラタシスへ4250万ドル(約68億円)で売却したのだが、その意思決定の背景には何があったのだろうか。

関係者がまず指摘するのが、マークフォージドのキャッシュバーン(赤字により持ち出しとなるキャッシュ)の高さだ。ナノ・ディメンションが買収したした翌年2025年、マークフォージドは売上高7000万ドル(約112億円)を計上したが、営業収支は1500万ドル(約24億円)の赤字だった。

ナノ・ディメンションは当初、マークフォージドの買収によりナノ・ディメンションの本業との合算ベースでオペレーティングキャッシュを削減できると読んでいたようだが、実際にはそうならなかった。

また、ナノ・ディメンションが打ち出した長期的な株主利益の増大というポリシーの影響も指摘されている。営業収支の赤字のマークフォージドをバランスシートに加えていてもマイナスの影響しかなく、ナノ・ディメンションの時価総額にマイナスの影響を与えていたことも理由に挙げられている。