アメリカの研究チームがヒトの皮膚細胞を人体に直接プリントするバイオ3Dプリンターを開発 https://www.3dnatives.com/en/mobile-3d-bio-printer-0503320195/

アメリカの研究チームが、ヒトの皮膚細胞を人体に直接プリントするバイオ3Dプリンターを開発し、話題になっている。

開発したのはノースカロライナ州のウェークフォレスト再生医療研究所の研究チーム。怪我の箇所に直接皮膚細胞をプリントするタイプのバイオ3Dプリンターが登場するのは世界初と見らえる。

研究チームを率いたウェークフォレスト再生医療研究所のショーン・マーフィー博士は、「この技術のユニークな点はシステムの機動性と外傷部をオンサイトで管理できることです。外傷部を3Dスキャナーでスキャンして傷のサイズを測り、皮膚を再生させる必要がある場所を特定し、その場所に細胞を直接塗布することが可能です」とコメントしている。

マーフィー博士は、開発したバイオ3Dプリンターは糖尿病患者の潰瘍や、重度の火傷の治療などにも活用できるとしている。

なお、治療に使われる皮膚細胞は、患者の正常な皮膚を採取し、培養したのちハイドロゲルと混ぜ合わせて作られる。

バイオ3Dプリンターの普及が進むことで、患者に大きな苦痛を強いる皮膚移植手術を代替できる可能性があり、最終的には患者が負担する医療コストを下げられるとマーフィー博士は期待している。