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現地時間の4月28日から30日までカナダのトロントで開催されたクリエイティブ・コモンズ・サミットで、2015年に過激派組織ISISによって破壊されたシリアのパルミラ遺跡のテトラピロンのレプリカが展示され、参加者の注目を集めた。
高さ2メートルのレプリカはプラスチックを素材に、テキサスに拠点を置く3Dプリンターメーカーのre:3Dが製造した。全部で90キロの材料を元に800時間かけて製造し、かかったコストは15,000ドル(約165万円)から20,000ドル(約220万円)だったという。
レプリカ製造の元となる3Dデータはオープンアクセスとなっていて、誰でも自由にアクセス可能。ライセンスはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下に無料で提供される。
クリエイティブ・コモンズのCEOライアン・マークリー氏は、「(レプリカを)世界の誰でも鑑賞し、手に触れる事が出来ます。とても素晴らしい事です」とコメントしている。
パルミラ遺跡はシリアを代表する遺跡のひとつとされ、1980年にUNESCOの世界遺産に登録されている。特に四面門と訳されるテトラピロンは、パルミラ遺跡を代表する極めて貴重な歴史遺産とされていた。
ところが、2015年にイスラム過激派組織ISISが同地を制圧、テトラピロンを含む多くの歴史的建造物を破壊していた。
2017年にシリア軍は、ISISからパルミラ遺跡がある地域全域の奪還に成功した。