リラティビティ・スペースがシリーズEファイナンスで6億5000万ドルを調達

米カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置くロケットメーカーのリラティビティ・スペースが、シリーズEファイナンスで6億5000万ドル(約715億円)を調達した。出資したのはブラックロック、セントリカス、K5グローバル、ソロバン・キャピタル、タイガー・グローバル、トライブ・キャピタルなどのベンチャーキャピタルと個人投資家グループ。バリュエーションなどの投資の詳細は明らかにされていない。

リラティビティ・スペースは、調達した資金を再生利用可能な新型ロケット「テランR」の開発に投じるとしている。テランRは、最大重量2トンの衛星の打上が可能で、2024年から商業打ち上げが開始される予定。テランRのイオンRロケットエンジンは、いずれも大型3Dプリンターで製造される。

リラティビティ・スペースのティム・エリスCEOは、「(資金調達によって)ゴールに向かってまた一歩近づきました。テラン1とともに、テランRは3Dプリンティング技術から得られる最大限の機能で作られたロケットです。パーツ点数を削減し、イノベーションのスピードを加速し、フレキシビリティとリライアビリティの両方が獲得できます」とコメントしている。

リラティビティ・スペースは、ロケット用部品の95%を3Dプリンターで製造していることで知られている。同社のテラン1ロケットは、競合他社のロケットよりも100分の1の数の部品で製造できるとしている。同社は2020年内のテラン1ロケットの初打ち上げを予定していたが、新型コロナウィルスのパンデミックの影響などにより、現時点までにスケジュールに遅れが生じている。