月桂冠と大阪大学が共同でバイオ3Dプリンターで「麹」を造形

大手清酒会社の月桂冠株式会社と大阪大学の研究グループが、共同でバイオ3Dプリンターで酒造用「麹」を造形したとして話題になっている。

月桂冠のホームページによると、両者は米粉ペーストに麹菌を混合させた「バイオインク」を3Dプリンターで造形し、構造の違いによって麹菌の代謝活性を調節できることを明らかにし、得られた「3Dプリント麹」を用いた小規模な清酒醸造において、アルコール分13%台まで発酵生産が進むことを確認したとしている。

本プロジェクトの結果として、両者は3Dプリントによって麹の構造を制御することで通常の米麹とは異なる代謝が麹菌に誘導されている可能性を見出し、今後、麹の形状や空隙などの構造と麹菌が生産する酵素や代謝物との関係を詳しく調べることで、麹菌の働きを目的に応じて制御し、実際の清酒生産への応用につながる可能性を広げるとしている。

なお、本プロジェクトの研究成果は第78回日本生物工学会大会(会期:2026年9月15日~17日)で、「麹菌をインク成分とするフードプリンティングと酒造への応用」の演題で発表された。

月桂冠株式会社は1637年創業1927年設立の老舗清酒会社。本業の日本酒製造のほか、焼酎の製造と販売、ビール、ワイン、食品などの販売、日本酒を利用した化粧品や入浴剤などの販売、医薬品開発なども手掛けている。