アメリカの大学研究チームが3Dプリンターを密封することで有害排気物質の除去が可能と発表 https://www.youtube.com/watch?v=UTiZJisw9rU

アメリカの大学研究チームが、3Dプリンターを密封することで有害排気物質の除去が可能とする報告書を発表した。

イリノイ工科大学傘下の研究機関ビルド環境研究グループは、FDM方式の3DプリンターUPボックス+3Dプリンターを使い、3Dプリンターを密封した状態でVOC(揮発性有機化合物)の排出状況を観察した。

UPボックス+3Dプリンターはプリントエリア全体を箱で覆うような形状になっている。プリントエリアの蓋を完全に閉じた状態でVOCのUFP廃棄物で74%、HEPAフィルターシステムを使用することで91%削減出来ることがわかった。

FDM方式の3Dプリンターは、プリント時にVOCなどの有害物質が排出されると見られているが、現時点では特に安全上の規制や基準はない。3Dプリンターコミュニティの間では、FDM3Dプリンターを巡る安全上の基準確立を求める声が出始めている。

特にABSをプリントする際に大量のVOCが排出されるとされ、一部の研究者からはプリント時に空気清浄機やフィルタリングシステムの利用が推奨されている。

普及が進むFDM方式の3Dプリンターだが、利用時の安全性を求める動きが今後さらに高まるものと業界関係者は予想している。