ダマスカス大学の義手義足開発研究所が順調に稼働

シリアのダマスカス大学の義手義足開発研究所が順調に稼働している。

イタリアの3DプリンターメーカーのWASPの協力などで開設された研究所では、毎日教授4人と学生10人が、シリア内戦で手足を失った人のための義手義足を3Dプリンターで製造している。3Dプリンターは、WASPの4070インダストリアルシリーズとWASP2040プロシリーズが使われている。

WASPは、自社の3Dプリンターが設置された同研究所へ専門のスタッフを送り、教授や学生に3Dプリンターの使い方を指導した。当初は比較的単純なデザインの義手義足しか作れなかったものの、今日までに複雑な形状のものを作れるまでに技術力が高まったという。

義手義足の3Dモデルはオープンソースで公開され、研究所内のスタッフを含む内外の関係者間で共有されている。

プロジェクトにはWASPとダマスカス大学に加え、3Dモデリングスタートアップ企業のアーチー3Dマントヴァ社と、AMARコンストルア・ソリダリエタ社なども参加し、プロジェクトの資金調達のサポートなどをしている。

WASPは2012年設立。これまでに世界最大クラスの建設用デルタ3Dプリンターなどを開発し、世界中の3Dプリンターコミュニティに話題を提供してきている。