コベストロが3Dプリンター用素材事業をストラタシスへ売却

ドイツのポリマーメーカーのコベストロ(Covestro)が、自社の3Dプリンター用素材事業をストラタシスへ売却した。現地メディアの報道によると、コベストロは60種類の3Dプリンター用素材および知的財産権、関連特許、申請中特許、研究開発施設、ヨーロッパ、北米、アジア地区におけるセールスチームスタッフをストラタシスへ譲渡する。譲渡の対価などについては明らかにされていない。

コベストロは、2022年8月に自社の3Dプリンティング事業を4300万ユーロ(約59億3400万円)でストラタシスへ売却している。コベストロの3Dプリンティング事業部の全スタッフもすでにストラタシスへ移籍している。

今回の事業譲渡により、コベストロは3Dプリンティング関連事業から完全に撤退する形となった。

3Dプリンティング関連事業からの撤退の理由については明らかにされていない。

コベストロは2015年設立。ドイツの化学メーカー大手バイエルのマテリアルサイエンス事業部がスピンアウトして設立された。主にポリウレタン原料やポリカーボネートなどを製造している。2021年4月には、オランダの化学メーカーDSMの樹脂・機能性素材事業部を買収している。