コベストロが3Dプリンティング事業部をストラタシスへ売却

ドイツのポリマーメーカーのコベストロ(Covestro)が、自社の3Dプリンティング事業部をアメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスへ売却した。発表によると、ストラタシスはコベストロに4300万ユーロ(約59億3400万円)を支払う。コベストロの3Dプリンティング事業部の従業員は全員ストラタシスへ転籍する。

コベストロのトーマス・トープファーCEOは、「アディティブ・マニュファクチャリングは成長中の産業セクターですが、非常に競争が激しいところでもあります。ストラタシスは我々の3Dプリンティング事業に最高のコンディションを提供し、アディティブ・マニュファクチャリングビジネスをさらに成長させてくれるでしょう」とコメントしている。

ストラタシスのヨアヴ・ツァイフCEOは、「イノベーティブなマテリアルはアディティブ・マニュファクチャリングの燃料であり、歯科医療用アライナーや自動車用部品の製造などを例に、まったく新しい活用方法を生み出すことでしょう。コベストロのアディティブ・マニュファクチャリングビジネスを獲得することで、我々の最新のテクノロジーをさらに成長させるポジションを獲得できます」

コベストロは2015年設立。ドイツの化学メーカー大手バイエルのマテリアルサイエンス事業部がスピンアウトして設立された。主にポリウレタン原料やポリカーボネートなどを製造している。昨年2021年4月には、オランダの化学メーカーDSMの樹脂・機能性素材事業部を買収している。