アメリカ初のCOBOD建設3Dプリンターが稼働を開始

アメリカ初のCOBOD建設3Dプリンターが稼働を開始し、現地で話題になっている。フロリダ州ウェストパームビーチに設置されたCOBOD建設3Dプリンターを導入したのは建設系スタートアップ企業のプリンテッド・ファーム社。同社初の建設3Dプリンティングはすでに始まっており、地元農家の農作業用具倉庫を製造しているという。

プリンテッド・ファームの創業者ジム・リッター氏によると、同氏はフロリダ州で別の建設プロジェクトを担当、コスト計算などを行ったところ、人件費が高騰していてコスト的に回収できないという結論に達したという。

アメリカでは現在、フロリダ州、ニューヨーク州、テキサス州、カリフォルニア州などの人口が多い州において建設人材の人件費が軒並み高騰しており、問題になっている。人件費問題を回避するため、リッター氏は事業パートナーのフレデリック・ワニアス氏とプリンテッド・ファームを共同で設立し、ベルギーからCOBOD建設3Dプリンターを輸入した。

リッター氏は、「現在、COBOD建設3Dプリンターが世界各地で稼働し始めていますが、建設3Dプリンター産業が成長を始めた兆候です。現在、建設3Dプリンターはアダプターステージにあり、パイオニア企業が市場シェアを奪取できる状態です。建設3Dプリンターは試験フェーズを終了し、実務レベルで活用すべき段階に突入しています」と説明している。

COBOD建設3Dプリンターは、これまでにデンマーク、ドイツ、ベルギー、サウジアラビア、UAEなどで採用され、住宅やオフィスビルディングの建設に使われている。ドイツでは、COBOD建設3Dプリンターで三階建ての住宅が建設されている。