ジョージア工科大学の研究チームが3Dプリンティングの健康リスクの可能性を指摘

ジョージア工科大学の研究チームが、3Dプリンティングの健康リスクの可能性を指摘する研究結果を発表した。

それによると、FDM方式の3Dプリンターが稼働する際にUFPsと呼ばれる超微細物質が発生し、人体に取り込まれると呼吸器などに悪影響を及ぼす恐れがあるという。

調査を行ったロドニー・ウェバー研究員は、「3Dプリンターは、特にプリント開始直後に極めて微細な物質を発生させます。そして、適切な換気設備がない状況では、室内の空気が汚染される可能性があります」と説明している。

同研究はさらに、3Dプリンティングにより200種類以上のVOCsと呼ばれる揮発性有機物質が発生するとも指摘している。それらの多くが刺激性物質や発がん性物質である可能性があるともしている。

一般論としては、ABSのように比較的高温で溶融されるタイプのフィラメントを使う方が有害物質がより多く発生する可能性が高いとしている。

健康リスクを下げるため、研究チームは3Dプリンターを換気設備が整った場所で使用することや、稼働中の3Dプリンターからできるだけ離れること、PLAのような比較的低温度で溶融するフィラメントを使うこと、低排出が確認された3Dプリンターやフィラメントを使用することなどを提言している。