ナノ・ディメンションの株主総会がスターンCEOの要求を否決

アメリカ現地時間の先週開催されたナノ・ディメンションの株主総会が、ヨアヴ・スターンCEOのストックオプション行使価格改定の要求を否決していたことがわかった。現地メディアの報道によると、スターンCEOはみずからのストックオプションの行使価格を6.16ドルから2.46ドルに下げるよう要求していたものの、コンサルティング会社ISS、グラス・ルイスなどの反対多数により否決されたという。

仮にスターンCEOの要求が認められた場合、スターンCEOはストックオプションの行使によりナノ・ディメンションの発行済み株式の10%以上を所有する筆頭株主になっていた。

NASDAQで取引されているナノ・ディメンションの時価総額は6億ドル(約810億ドル)程度だが、ナノ・ディメンションの直近の現金および現金相当資産残高は12億ドル(約1620億円)となっている。

豊富な現金とともに、ナノ・ディメンションはM&Aの動きを活発化している。今年2022年7月にはアメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスの発行済み株式の12.12%を買収し、話題を集めた。

ナノ・ディメンションの株は2021年2月12日に15.60ドルの高値を付けた後に右肩下がりで下落し始め、2021年3月7日には6.67ドルと半分以下に下落し、本記事執筆時点(2022年12月16日)では2.46ドルで取引を終えた。