FDAが3Dプリンターによる医療物資の製造に関するFAQを公開

FDA(アメリカ食品医薬品局)が、3Dプリンターによる医療物資の製造に関するFAQ(よくある質問と答)を公開した。新型コロナウィルスの感染拡大が続く中、3Dプリンターを使ってフェイスシールドやフェイスマスクなどの医療物資を製造する機運が高まっているが、FDAとして一定のガイドラインを示す形となった。

FAQの筆頭に「3Dプリンターを使ってガウン、マスク、人工呼吸器、およびその他のPPE(Personal1 Protective Equipment)を製造することは許されますか」との質問が提示されている。それに対し「3Dプリンターを使って一定のPPEを製造することは可能です。しかし、その効果については越えなければならない技術上のチャレンジが存在します。FDA基準に合致した手術用マスクやN95マスクと同様の防護機能があるとは考えられません」と回答している。

「3Dプリンターで作られたPPEを利用することは可能ですか」という問いに対しては「3Dプリンターで作られたPPEを、物理的なバリヤーとして利用することは可能です。しかし、3Dプリンターで作られたPPEは、FDA基準に合致した手術用マスクと同等の防衛機能があるとは考えられません」と改めて強調している。

新型コロナウィルスの感染拡大が続くアメリカでは、ガウン、フェイスマスク、フェイスシールドなどのPPEの不足が問題化している。PPEの不足に対応するため、3Dプリンターメーカーや3Dプリンターユーザーが3DプリンターでPPEを製造する機運が高まっている。今回FDAがFAQを公開したことで、そうした動きに注意と検証が求められることになりそうだ。

FDAのFAQはこちらで閲覧できる。