2023年度の全世界の代替肉市場が9%縮小

2023年度の全世界の代替肉市場が9%縮小したとするレポートが公表され、話題になっている。民間非営利シンクタンクのグッドフード・インスティテュートが発表したレポートによると、3Dプリント肉やバイオ3Dプリンターなどを使った培養肉などの代替肉市場は、2022年2023年の二年連続で縮小し、昨年2023年は15%マイナスの64億ドル(約9920億円)規模になったとしている。

代替肉市場は、アメリカとヨーロッパ市場が全体の85%近くを占め、2023年度においてはアメリカが33億ドル(約5115億円)、ヨーロッパが21億ドル(約3255億円)となっている。

レポートは、代替肉市場が消費者による「シェイクアウト」(取捨選択)にさらされた結果、代替肉の価格が相対的に通常の肉よりも高いことや、代替肉全般の味のクオリティが十分でないことが一般的な認識として拡がったと指摘している。同レポートはまた、代替肉の価格やクオリティなどに劇的な変化が起こらない限り、消費者による代替肉を忌避する傾向は2024年以降も続く可能性が高いと予測している。

同レポートは、代替肉メーカーは今後「より肉らしい代替肉」の開発を強化し、市場に投入してくると予想している。