2019年のアディティブ・マニュファクチャリング業界労働者の平均給与額が低下

全世界の2019年のアディティブ・マニュファクチャリング業界労働者の平均給与額が低下したことがわかった。調査会社アレキサンダー・ダニエルズ・グローバルがまとめたレポート「アディティブ・マニュファクチャリング・サラリー・サーベイ」によると、2016年から3年連続で増加していた全世界のアディティブ・マニュファクチャリング業界労働者の平均給与額は、ヨーロッパ、北米、アジアパシフィック地区のいずれにおいても低下した。下落率はヨーロッパ7.7%、北米2.3%、アジアパシフィック地区6.8%だった。

同レポートは、給与額の減少は給与削減などによるものではなく、アディティブ・マニュファクチャリング業界に参入する労働者数の増加によるものだとし、業界の熟成が進んでいることを示しているとしている。

アレキサンダー・ダニエルズ・グローバルの創業者兼ディレクターのニック・ピアース氏は、「現実に起きていることは、アディティブ・マニュファクチャリング業界へ参入するプロフェッショナル人口の増加です。こうしたプロフェッショナルの参入は、業界のレベルを引き上げますが、結果として賃金相場を押し下げる効果ももたらします」とコメントしている。

同レポートはまた、業界内での転職などの流動性も高まっていると指摘している。業界内で転職を促す要因として、「より高いレベルのキャリアを積むため」(77%)、「給与」(72%)、「新たな挑戦」(43%)などを挙げている。