ウォーレン・バフェット氏がSPACに否定的なコメントを発表

アメリカの著名投資家のウォーレン・バフェット氏が、現地時間の今月5月1日にロサンゼルスで開催されたバークシャー・ハサウェイの2021年度年次総会で、SPAC(特別買収目的会社)に否定的なコメントを発表した。

年次総会に出席した株主からの質問に答えたバフェット氏は、現在のアメリカ株式市場でSPACによる上場が相次いでいることについて、「(SPACは)危険だと思う。SPACは通常、二年以内に会社を買収する必要がある。私の場合、頭に銃を突き付けられたら二年以内に会社を買収するかもしれない。SPACは、株主からのプレッシャーに常にさらされている」と発言し、SPACブームを戒めた。

SPACは、俗に「白紙小切手会社」とも呼ばれ、特に事業を行っていない状態で先に株式市場に上場し、投資家から資金を集める。上場後は、二年以内に未上場の被買収企業を探して買収し、被買収企業の事業を継承する。二年以内に買収出来ない場合は、投資家へ資金を返還して解散する。

SPACブームに乗るように、多くの3Dプリンティング関連企業もSPACを通じて株式を上場している。昨年12月に3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルが上場したのを皮切りに、これまでにマークフォージド、VELO3D、レッドワイヤーなどがSPACを通じて上場している。