オーストリアのメガネ工房がトウゴマの実を原料に3Dプリントメガネを製造

オーストリアのメガネ工房が、トウゴマ(唐胡麻)の実を原料に3Dプリントメガネを製造して話題になっている。

オーストリアのタイロレアンアルプスに拠点を置くロルフ・スペクタクルズは2007年設立。設立当初より木などの天然の材料を使ったメガネフレームを製造している。ロルフ・スペクタクルズが開発した3Dプリントメガネはシングルピースで、メンテナンスの必要がないとしている。素材はトウゴマの実の粉末と水を混ぜたものを使っている。ロルフ・スペクタクルズによると、トウゴマの実は多年生の灌木で一年中収穫でき、収穫後もすぐに実がなるサステナブルな素材だという。

トウゴマは熱帯アフリカ、熱帯アジアに広く生息する大型の低木で、掌状の葉と棘のある皮膜を持つのが特徴。ヒマとも呼ばれ、古代エジプトの頃から種子からとれるひまし油が塗料、燃料、香料などに使われてきた。日本や中国でも、ひまし油は古来から便秘薬として使われてきている。トウゴマは現在、インド、中国、ブラジルなどで年間100万トン程度生産されている。

ロルフ・スペクタクルズの3Dプリントメガネは6色のカラーと23のデザインで提供される。同社のメガネは同社のウィーン本店を含む国内6店舗で販売されるほか、全世界50カ国に輸出される。