ハイネケンが自社ビール工場の消耗部品製造に3Dプリンターを活用

オランダの大手ビールメーカーのハイネケンが、自社ビール工場の消耗部品製造に3Dプリンターを活用しているとして話題になっている。

ハイネケンが利用しているのは、同じくオランダの3Dプリンターメーカーのウルチメーカーが開発したS53Dプリンター。

ハイネケンのセヴィリア工場では年間4億リットルのビールを製造しているが、安全ギアなどの部品の定期的な交換が必要となる。以前は外部のベンダーに依頼して製造していた消耗部品を3Dプリンターで製造することで、製造コストを80%削減できたという。また、部品の欠品により生じる生産ダウンタイムを回避できているとしている。

ハイネケンでは当初ウルチメーカーのウルチメーカー2+を利用していたが、現在はより大型の造形サイズを持つウルチメーカーS53Dプリンターに乗り換えている。

ハイネケンは1863年設立の、アンハイザー・ブッシュ・インベブ、SABミラーに次ぐ世界第3位のシェアを持つ世界的ビールメーカー。世界100カ国にビール工場を持ち、日本でもキリンビールとの合弁会社を通じて製品を販売している。

ウルチメーカーは2011年設立のオランダの3Dプリンターメーカー。レップラッププロジェクトで誕生したレップラップ・ダーウィン3Dプリンターをベースに開発され、その高性能から世界中の3Dプリンターユーザーの支持を集めている。