日産スペインがBCN3Dの3Dプリンターを導入

日産スペインが、スペインの3DプリンターメーカーBCN3Dの3Dプリンターを導入して話題になっている。スペインの現地報道機関によると、日産スペインはBCN3Dの3Dプリンターを、バルセロナ工場の生産ラインで使うジグやフィクスチャーの製造に利用しているという。

日産スペインは、これまでジグやフィクスチャーの製造は主に外部のサプライヤーにアウトソースしてきた。サプライヤーは、主にドリリングやCNCマシニングで製造していたが、品質は高いものの、製造コストと時間が課題とされていた。ところが、3Dプリンターによる製造に切り替えたところ、製造コストを95%削減でき、製造時間も1週間から1日に短縮できたという。

日産スペインのメンテナンス・エンジニアリング担当マネージャーのレラン・マルティネズ氏は、「3Dプリンターは現在、毎日24時間稼働しています。これまでに100種類以上のジグやツールなどを製造しています。外部のサプライヤーにアウトソースするとコストは20倍以上になり、時間もかかります。3Dプリンターを使うことでより高い付加価値を創造でき、時間も削減できます。3Dプリンターに投資した分は、すでに回収しています」とコメントしている。

自動車業界は、比較的早期から3Dプリンターを導入してきたことで知られている。これまではプロトタイプ製造やジグなどのツール製造に3Dプリンターが使われてきたが、近年は最終パーツの製造に3Dプリンターが使われ始めている。