家具デザイナーの間で3Dプリンターの利用が進む

家具デザイナーの間で3Dプリンターの利用が進んでいる。ビートリス・ミュラーとマルコ・マティアの二人は、ドイツの大型3Dプリンターのビッグレップ・ワンを使い、実物大サイズの家具やプロトタイプづくりを行っている。複雑な形状のストール椅子がCADソフトウェアでデザインされ、3Dデータが直接ビッグレップ・ワンへ送られる。完成品は12時間程度でプリントできるという。サポート材などは特に使っていない。

スコットランドの家具デザイナーのジョン・クリスティーは、3Dプリンターで家具の完成品を製造するのではなく、木などの家具パーツをつなぎ合わせるコネクターを3Dプリンターで製造している。ビッグレップ・ワンのような大型3Dプリンターではなく、一般的な大きさのデスクトップ3Dプリンターでも十分活用できるとしている。

ウィスコンシン州の家具メーカーのアシュリー・ファーニチャーはフォームラブズの3Dプリンターを使い、家具用パーツを製造している。同社はこれまでに700点もの家具用パーツを製造し、製造時間とコストを大幅に削減したという。同社はまた、家具用パーツの製造のほかに、家具製造用ジグも3Dプリンターで製造し、製造時間を削減している。

家具づくりの領域は、3Dプリンターが提供する様々なバリューが発揮されやすい領域とされる。3Dプリンターの活用が今後さらに広がることが期待される。