スマイル・ダイレクト・クラブ経営破綻の影響がイギリスでも拡がる

2023年9月に米国連邦破産法第11条を申請し、これまでに「事業停止」を宣言して事実上経営破綻したアメリカの歯科矯正用マウスピース製造のスマイル・ダイレクト・クラブの経営破綻の影響が、イギリスでも拡がっている。

スマイル・ダイレクト・クラブは、主たるユーザーであるアメリカのユーザーに加えて、イギリスを含むヨーロッパ各国のユーザーに対しても「信じられないほどの難しい意思決定」をした後、マウスピース製造を含む治療の提供継続ができなくなったとウェブサイト上で説明している。

あるイギリス人女性ユーザーは、これまでに自分の結婚式のスケジュールに合わせて2500ポンド(約41万2500円)の資金を投じ、スマイル・ダイレクト・クラブの治療を受けていたものの突如停止となり、困惑しているという。イギリス現地メディアの取材に対し、女性は「私はスマイル・ダイレクト・クラブに騙され、今は完全に無視されています。同社のアライナーを使い続けた結果、奥歯に無意味なスペースが生じ、酷い痛みが生じています」と説明している。

「スマイル・ダイレクト・クラブ」はl2014年設立、業界最大手インビザラインと同程度の歯科矯正用アライナーを大幅にプライスダウンしてティーンエージャーに供給する事業を立ち上げたが、サポートなどに想定以上の費用が嵩み今年2023年9月に経営破綻した。