来年の歯科医療用3Dプリンティング市場が31億ドル規模に回復へ

アメリカの市場調査会社のスマートテック・アナリシスが、来年の全世界の歯科医療用3Dプリンティング市場が31億ドル(約3255億円)規模に回復すると予想したレポートを発表した。

「歯科医療におけるアディティブ・マニュファクチャリング」と題されたレポートは、新型コロナウィルスの世界的パンデミックにより緊急の歯科医療を除いた多くの歯科医療が提供制限などを受けた今年から、来年にかけて回復すると予想している。一方で、回復水準については、今年初めに発表された当初予想の65%から80%程度にとどまるとしている。

新型コロナウィルスのパンデミックの歯科医療用3Dプリンティングへの影響については、クラウンなどの製造機会が総じて減少しているものの、メールオーダーによる矯正用アライナーなどの需要が高まり、利用シーンがシフトしているとしている。

新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、歯科医療の受診者は世界的に減少傾向にある。ある調査によると、日本の歯科医院も、新型コロナウィルスの影響により69.5%が「患者が減少した」と答えており、特に一般的な保険診療の患者が減少していると答えている。