ルイスビル大学の研究チームが大豆さやから3Dプリンター用フィラメントを開発

米ケンタッキー州・ルイスビル大学の研究チームが、大豆さやから3Dプリンター用フィラメントを開発したとして話題になっている。

全米大豆生産者会議から3万5千ドル(約367万5千円)の助成金を得て行われたプロジェクトは、大豆の生産時に発生する大量のさやを粉砕し、繊維を取り出してフィラメントに加工するもの。研究チームは、実用に耐えうる造形品質を確保できたとしている。

アメリカは世界で消費される大豆の50%を生産する大豆生産大国として知られている。一方、アメリカでは年間に2億1500万トンもの大豆が廃棄され、いわゆる廃棄ロスが問題となっている。ルイスビル大学の研究チームは、廃棄される大豆を原料にフィラメントを製造し、廃棄ロスを削減したいとしている。

海洋ごみなどをリサイクルしてフィラメントを製造するケースは存在するが、大豆をリサイクルしてフィラメントを製造するのは、今回のルイスビル大学のケースが世界初と見られる。

ルイスビル大学は1798年設立の、ケンタッキー州の名門大学。アメリカ最古の市立大学で、特に博士課程の各種の研究活動が盛んなことで知られている。同大学医学部は、世界初の心臓移植手術を行っている。