アメリカの投資アナリストがビヨンド・ミートが「倒産の危機」に瀕していると警告

アメリカの投資アナリストが、代替肉製造大手でNASDAQ上場のビヨンド・ミートが「倒産の危機」に瀕していると警告して話題になっている。警告を発しているのは投資家向けメディア「シーキング・アルファ」(Seeking Alpha)のビル・モウラー氏。

モウラー氏はビヨンド・ミートの2024年度第1四半期決算と第2四半期決算の概要を示した上で、同社のキャッシュバーン(運転資金の喪失)と経常損失が想定以上に大きいとし、同社のゴーイングコンサーンにとっての悪材料になっていると指摘している。特に直近のキャッシュ流出が悪化しているとして、同社が保有する現金及び現金相当資産の合計が2024年度第1四半期末時点の1億5800万ドル(約232億2600万円)から、わずか1四半期後の2024年度第2四半期末時点で1億4500万ドル(約213億1500万円)へと急激に減少していることを指摘している。

モウラー氏はまた、ビヨンド・ミートが抱える負債の大きさについても言及している。ビヨンド・ミートは、直近で今後2年半以内に返済期限を迎える社債などの債務を11億5000万ドル(約1690億円)も抱えており、返済は現実的に不可能であるとしている。また、社債の多くは転換社債で、株価が低迷している中では株式への転換は現実的に不可能であるとしている。

ビヨンド・ミートの時価総額は直近で4億ドル(約588億円)にまで縮小しており、ゴーイングコンサーン確保のために同社が採れる選択肢は限定的だとしている。