大手3Dプリンターメーカーのストラタシスへ買収攻勢を仕掛けているイスラエルのエレクトロニクス3Dプリンターメーカーのナノ・ディメンションが、ストラタシスへのテンダーオファーを取り下げ、買収を断念すると発表した。また、ストラタシスの株主に対して求めていたナノ・ディメンションが推薦する取締役候補を取締役に選任する依頼も取り下げると発表した。これにより、現在進行中のストラタシスとスリーディーシステムズとの合併が実現する公算が高くなった。
ナノ・ディメンションの会長兼CEOのヨアヴ・スターン氏は、「十分な数のストラタシスの株主を納得させ、ストラタシスが向かっている新たな災害を回避させようとする我々の努力は失敗に終わった。ストラタシスの取締役会は、ポイズンピルを発動してまで株主によるテンダーオファー受入を拒否させようとしている。いずれにせよ、我々は今回のテンダーオファーを取り下げる。我々は、今後も新たなM&A計画を策定し、随時実行してゆく」とコメントしている。
ストラタシスの取締役会はスリーディーシステムズによるストラタシスの株式1株を現金7.50ドルと合併後の新会社の株式1.5444株で買取る提案を「超越的な提案」であると評価している。現地メディアの報道によると、両社は現在合併に向けた具体的な話し合いを継続している。