オリジンの旧株主がストラタシスを提訴

オリジンの旧株主がストラタシスを「買収契約の不履行」を理由に提訴した。訴状によると、ストラタシスは2020年12月に合意されたストラタシスによるオリジンの買収契約においてオリジンの株主を意図的に欺き、オリジンの企業価値と付随するテクノロジーの価値に相当する対価を支払わなかったと訴えている。

ストラタシスに対しては、現在スリーディーシステムズとナノ・ディメンションがそれぞれ買収の提案を行っているが、裁判が進行中の当事者においては「資産の処分」が認められなくなるため、両社による買収の進行に影響を与える可能性がある。

ストラタシスはオリジンの発行済み株式を現金5500万ドルと自社株450万ドル分の合計1億ドルで買取る契約を締結していた。

オリジンは2015年設立。独自開発したプログラマブル・フォトポリマリゼーション技術をベースにしたSLA3Dプリンター「オリジン・ワン」を開発している。オリジンの3Dプリンターは、特に医療、歯科医療、ツーリング、防衛、コンスーマーグッズなどの産業セクターのユーザーに広く利用されている。また、オリジン・ワンは、大手化学メーカーのヘンケル、BASF、DSMから樹脂素材の供給を受けている。