アルケマがERPRO3Dファクトリーの株を10%取得

フランスの化学メーカーのアルケマが、フランスの大手産業3Dプリンティング・サービスビューローのERPRO3Dファクトリーの株を10%取得した。ERPRO3Dファクトリーは、主にPA11などを素材にEOSの3Dプリンターを使って各種のパーツなどを製造している。PA11は、バイオベースのエンジニアリングプラスチックで、主に大型の完成品部品の製造などに使われている。アルケマは、PA11を主要製品の一つとして製造販売している。

ERPRO3Dファクトリーは2017年設立。フランス国内に5か所の拠点を有し、これまでに1700万点のパーツを製造してきている。同社は、フランスの高級ブランドのシャネルのマスカラブラシを製造していることでも知られている。

3Dプリンター用素材メーカーが3Dプリンティング・サービスビューローを買収する機運が世界的に高まっている。昨年2020年には、ドイツの化学メーカーのBASFが、フランスの大手3Dプリンティング・サービスビューローのスカルプティオを買収して話題になった。

アルケマは2004年設立。フランスパリ郊外に拠点を置く、特殊化学・先端素材メーカーとして世界中に製品を供給している。直近の売上は77億ユーロ(約9,548億円)。アルケマは日本でもアルケマ株式会社が事業を展開している。