米カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置く3Dプリントロケットメーカーのリラティビティ・スペースが、5億ドル(約525億円)の資金調達を計画していると現地メディアのCNBCが報じた。報道によると、シリーズDとなる調達ラウンドを率いるのはタイガー・グローバルとフィデリティをリーダーとするシンジケート。既存株主のソーシャル・キャピタル、プレイグラウンド・グローバル、Yコンビネーター、ボンド・キャピタル、トライブ・キャピタルも追加で出資するという。
今回の資金調達が成功すると、リラティビティ・スペースが調達する資金の総額は6億8500万ドル(約719億2500万円)で、時価総額は23億ドル(約2415億円)となる。
リラティビティ・スペースは、これまでにイリジウム・コミュニケーションズとテレサットから衛星打上プロジェクトを受注しているほか、ロッキード・マーティンと共同でNASAから受注した新型ロケットエンジン開発プロジェクトなどを行っている。
リラティビティ・スペースは、ロケット用部品の95%を3Dプリンターで製造していることで知られている。同社のテラン1ロケットは、競合他社のロケットよりも100分の1の数の部品で製造できるとしている。同社は2020年内のテラン1ロケットの初打ち上げを予定していたが、新型コロナウィルスのパンデミックの影響などにより、現時点までにスケジュールに遅れが生じているとしている。