ロッキード・マーティンがリラティビティ・スペースと共同プロジェクトを展開

アメリカの航空宇宙産業大手のロッキード・マーティンが、カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置く3Dプリントロケットメーカーのリラティビティ・スペースと共同プロジェクトを展開する。NASAのティッピングポイントプログラムに対応するもので、液体水素などの特殊な物資を宇宙空間へ輸送するためのペイロード・フェアリングの製造などを行う。

リラティビティ・スペースの創業者兼CEOのティム・エリス氏は、「我々は、(3Dプリンターを使って)顧客それぞれのペイロードに合わせて最適なペイロード・フェアリングを製造できます。(ロッキード・マーティンの)ロケットの形状にスムースにマッチするようにデザインすることが可能です」とコメントしている。

ロッキード・マーティンはNASAから8970万ドル(約95億円)の予算を受け、月面探査や低温燃料輸送などの一連のプロジェクトを展開している。現時点の予定では、ロッキード・マーティンはリラティビティ・スペースが製造するペイロード・フェアリングに液体水素を搭載し、2023年に自社のロケットで宇宙空間へ輸送する。

NASAのティッピングポイントプログラムにはロッキード・マーティンのほか、スペースX、ULA、Etaスペースなどの企業が参加している。

リラティビティ・スペースは、ロケット用部品の95%を3Dプリンターで製造している。同社のテラン1ロケットは、競合他社のロケットよりも100分の1の数の部品で製造できるとしている。