アメリカの大手自動車メーカーのゼネラルモーターズが、本拠地のデトロイトにアディティブ・インダストリアライゼーション・センターを開設した。1万5千平方フィート(約422坪)の大きさのセンターにはSLS3Dプリンター、マルチジェット・フュージョン3Dプリンターなどを含む24種類の各種の3Dプリンターが設置され、試作品や完成品パーツの製造が行われる。
ゼネラルモーターズのアディティブ・デザイン・マテリアルエンジニアリング担当ディレクターのオードリー・ブラウン氏は、「ゼネラルモーターズの業務革新のコアコンポーネントは、よりアジャイルに、そしてよりイノベーティブな会社に進化することです。そして、それを実現するために3Dプリンティングは極めて重要な役割を担います。従来の製造方法に比べ、3Dプリンティングはより早く、より低コストで製造することが可能だからです」と説明している。
自動車製造の産業セクターは、古くから3Dプリンターを活用してきたことで知られている。3Dプリンターは、当初はパーツなどの試作品製造に使われてきたが、最近は完成品パーツの製造に3Dプリンターが活用され始めている。BMW傘下のロールスロイスも、自社のロールスロイス・ゴーストの完成品パーツの製造に3Dプリンターを活用しているとして話題になっている。自動車業界においては、完成品パーツの製造に3Dプリンターが使われる機運が今後さらに高まると予想されている。