ドイツ鉄道が3Dプリンターで製造した部品点数が10万点に到達したとして話題になっている。ドイツ鉄道は2015年から3Dプリンターで鉄道車両用部品などの製造を開始している。当初はポリマー製コート吊りフックなどを製造していたが、今日では複雑な形状のギアハウジングのキャストモールドの製造なども行っているという。
ドイツ鉄道によると、ギアハウジングの製造には、従来の製造方法では平均で10ヶ月程度の期間を要していたという。ドイツ鉄道は、ギアハウジングのキャストモールドの製造に大型3Dプリンターを活用することで製造期間を2ヶ月に短縮できたという。
ギヤハウジングの設計図はドイツ鉄道のデジタルウェアハウスに格納されており、オンデマンドで利用できる。デジタルウェアハウスには現在、1000点の部品設計図が格納されている。ドイツ鉄道は、デジタルウェアハウスの格納設計図の点数を2030年までに1万点に拡大したいとしている。
ドイツ鉄道はベルリンに本社を置く、ドイツ最大の鉄道会社。1994年に旧西ドイツ国鉄と東ドイツ国鉄が合併し、民営化して誕生した。日本のJR東日本とも鉄道技術開発に関する基本合意契約を締結するなど交流が行われている。