イスラエルのスタートアップ企業のミーテック(MeaTech)が、重さ104グラムのステーキ肉のバイオ3Dプリントに成功したとして話題になっている。同社の発表によると、ミーテックはウシの幹細胞を培養して製造したバイオインクを使い、バイオ3Dプリンターでステーキ肉に加工したという。また、脂肪と筋肉はそれぞれ独自に培養されたバイオインクを使って3Dプリントされたため、食感や味が本物の牛肉に近いという。
ミーテックは、バイオインクを使って3Dプリントされたステーキ肉としては、史上最大級の大きさだとしている。
現在消費が拡大している代替肉の多くは、大豆やエンドウ豆などの植物を原料にしたプラントベースドの物が多い。同じくイスラエルのスタートアップ企業のリデファインミートも、先月11月から植物由来原料を使い3Dプリンターで製造したステーキ用代替肉の販売を開始している。
ミーテックのシャロン・フィマCEO兼CTOは、「今回のブレークスルーは、長年に渡る我々の細胞バイオロジーと細胞エンジニアリングのスループットの研究成果であり、精密バイオプリンティングテクノロジーの結果です。生きた細胞を使って104グラムのステーキ肉をバイオプリンティング出来たことで、細胞ベースの高品質な代替肉を社会へ提供するという我々のミッション達成に一方近づいたと考えます」とコメントしている。