米カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置く3Dプリントロケットメーカーのリラティビティ・スペースがロングビーチ工場を拡張する。ボーイングのC-17輸送機の製造プラントを再利用する形で、新たに100万平方フィート(約28,103坪)の新工場が誕生する。民間のロケットメーカーの製造施設としては堺最大規模の大きさになるという。新工場では、リラティビティ・スペースが開発した世界最大のメタル3Dプリンター「スターゲート3Dプリンター」が設置され、3Dプリントロケット「テラン1」「テランR]などが製造される。
リラティビティ・スペースの創業者でCEOのティム・エリス氏は、「リラティビティ・スペースは、ソフトウェアドリブン・マニュファクチャリングへの地殻変動の先頭を走っています。新工場とともに未来の宇宙産業を開拓することに非常にエキサイトしています。世界最大規模のロケット製造施設であり、(100%3Dプリンターで製造される)テランRロケットをスケールアウトすることが可能になります」とコメントしている。
リラティビティ・スペースは、ロケット用部品の95%を3Dプリンターで製造していることで知られている。同社のテラン1ロケットは、競合他社のロケットよりも100分の1の数の部品で製造できるとしている。同社は2020年内のテラン1ロケットの初打ち上げを予定していたが、新型コロナウィルスのパンデミックの影響などにより、現時点までにスケジュールに遅れが生じている。