ブルーオリジンのBE-7ロケットエンジンが燃焼試験に成功

Amazon創設者ジェフ・ベゾス氏が設立したロケット製造ベンチャー企業のブルーオリジンが、現在開発中の大型ロケットエンジンBE-7ロケットエンジンの燃焼試験を成功させた。NASAのマーシャル宇宙飛行センターで行われた燃焼試験は四回目となるもので、約20秒間燃焼された。BE-7は、アメリカが計画中の有人月面探査プロジェクトのアルテミス計画で使用される予定。

BE-7は大型3Dプリンターを使って製造されたロケットエンジンで、液体酸素と液体水素を燃料に最大1万lbfの出力が出せるとしている。

ブルーオリジンのジョン・ヴィルジャ副社長は、「BE-7の高い推進力、正確なスロットル性、再起動機能は、月面探査を行う宇宙船のペイロードを輸送するのに最適です。燃焼試験は今後も続きますが、NASAのマーシャル宇宙飛行センターのスタッフと協力しながら適切に行ってゆきます」とコメントしている。

ブルーオリジンは2000年9月に、ジェフ・ベゾス氏が「誰でも宇宙へ行けるようにする」ことを目的に設立したスタートアップ企業。これまでに3Dプリンターで製造した大型ロケットエンジンのBE-4シリーズをユナイテッド・ローンチ・アライアンスやボーイングなどの外部の企業に提供してきている。

ブルーオリジンはまた、今年から宇宙カプセルを使った民間人のための宇宙旅行の開始を計画していたが、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響などにより、これまでに計画を延期している。