フォルクスワーゲンが、開発中の電気自動車ID.3のミニチュアモデル1万個を3Dプリンターで製造したとして話題になっている。ID.3の公開イベント用に製造されたもので、HPのメタル・ジェッティング3Dプリンターが使われた。
フォルクスワーゲンとHPは、昨年からパートナーシップ契約を締結し、ID.3を含むフォルクスワーゲンの自動車製品のパーツ制作などを目指している。今回のミニチュアモデル制作は、両社のパートナーシップを象徴するイベントの一つとして捉えられている。
フォルクスワーゲンの技術計画開発担当責任者のマーティン・ゴード博士は、「自動車業界にアディティブ・マニュファクチャリング技術を普及させるという我々のビジョンは、業界のゲームチェンジャーであるHPとの提携により現実になりました。HPのイノベーションのペースは迅速で、我々の期待を大きく上回っています。(ミニチュアモデルの製造で)マイルストーンに到達し、実際の車づくりでの製造に近づきました」とコメントしている。
ID.3は、フォルクスワーゲンが開発中の同社初の電気自動車。ID.3は、フォルクスワーゲンが2018年に発表した電気自動車のプロトタイプMEBをベースに開発され、2020年のリリースが予定されている。ID.3の航続距離は420キロメートル、ヨーロッパでの販売価格は4万ユーロ(約480万円)が予定されている。先行販売される3万台は、すでに予約で埋まっているという。