ドイツのハイエンドメタル3DプリンターメーカーのEOSが、テキサス大学ロケットエンジニアリング研究所に100万ドル(約1億500万円)を寄付した。寄付金はロケットコンポーネントの試作などに使われる。
テキサス大学ロケットエンジニアリング研究所は2018年設立。テキサス大学の学生を中心に宇宙工学やプロジェクトマネジメントなどのプロジェクトを行っている。同研究所は現在、EOSの3Dプリンターを使い、全長28フィート(約8.53メートル)の小型ロケット「ハルシオン」を製造している。ハルシオンロケットは、高度100キロメートルの「カーマンライン」までの打上を目指している。
EOSのパトリック・ボイド・マーケティング担当役員は、「宇宙産業は現在、3Dプリンティング技術に大きく依存しています。今日の大学生は宇宙産業をさらに進化させるためのパイプラインです。かつてなかったアイデアを生み出し、現実のものとするための原動力になると信じています」とコメントしている。
EOSは2018年に200万ドル(約2億1千万円)を投資し、テキサス州にテクニカルセンターを設置するなどしてアメリカ市場での営業活動を強化している。同社のSLS3Dプリンターは、航空宇宙や自動車などの産業セクターで幅広く利用されている。