イタリアのファブラボが先天性神経障害を持つ子供のためのキックスターターキャンペーンを開始し、話題を集めている。
イタリアのファブラボのオープンドットが開始したのは、先天性神経障害を持つ子供が利用する筆記用補助器具製造プロジェクト。GLIFOと名付けられた補助器具はそれぞれの子供に合わせてデザインされ、3Dプリンターで製造される。キャンペーン終了まであと13日を残した現時点で、94人のバッカーから3238ユーロ(約39万5612円)の資金を集めている。
オープンドットによると、同社は自社のファブラボ内のFDM3Dプリンターでプロトタイプを製造し、形状などを確認した上でSLS3Dプリンターで製造している。素材にはSLSナイロンが使われている。
先天性神経障害を持つ子供の多くは、ペンや鉛筆などを握りしめる事が出来ず、絵や字などを書くことが出来ない。オープンドットが開発した補助器具を子供の指に装着することで絵や字などを書くことを補助する。
キックスターターでのGLIFOの販売価格は35ユーロ(約4375円)。企業などからの寄付金を含むカンパニーパックも500ユーロ(約62500円)も販売されている。
オープンドットは2014年設立。イタリアのミラノに拠点を置き、地元のメーカーやデザイナーなどにメーカースペースを提供している。店内には各種の3Dプリンターやレーザーカッターなどが設置され、連日多くのユーザーを集めている