ナノ・ディメンションの株価が低水準で推移

イスラエルのエレクトロニクス3DプリンターメーカーでNASDAQ上場のナノ・ディメンションの株価が低水準で推移している。本記事執筆時点(アメリカ現地時間2025年4月30日)、NASDAQで取引されているナノ・ディメンションの株は1.56ドルで取引を終えている。

ナノ・ディメンションの株は2021年2月21日に15.60ドルまで上昇したが、その後右肩下がりで値を下げ続け、2024年までに2ドル台へ下落、2025年4月4日には1.43ドルにまで下落した。

ナノ・ディメンションは、解任された前CEOのヨアヴ・スターン氏の指揮のもと積極的なM&A戦略を展開してきた。ナノ・ディメンションはこれまでに、アメリカの3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルと、別のアメリカの3Dプリンターメーカーのマークフォージドをそれぞれ買収し、今日までに完全子会社化している。

ある証券企業関係者は、ナノ・ディメンションによる一連のM&Aの結果、ナノ・ディメンションのバランスシートが悪化し、同時に今後のゴーイングコンサーンの確保が難しくなったと株主に判断されている可能性を指摘している。

ナノ・ディメンションによると、2024年9月末時点の同社が保有する現金及び現金相当資産の額は7億6100万ドル(約108億620万円)で、当座の資金繰りは問題ないとしている。