今年2023年4月に米連邦破産法11条(チャプター11)を申請し、事実上経営破綻したロケット開発企業のヴァージン・オービットの資産売却先が決定した。アメリカ現地メディアの報道によると、ヴァージン・オービットの空中発射式ロケットの「ランチャー・ワン」を含む資産は、アメリカのロケットメーカーのロケット・ラブ、Vast、ストラトラーンチなどへ売却されるという。
ヴァージン・オービットはプレスリリースで、「宇宙開発の歴史において、ヴァージン・オービットは常にイノベーションの最前線に立ち、空中発射式ロケットのランチャー・ワンの開発を通じて商業ロケット打上げの領域に大きな貢献をしてきました。ヴァージン・オービットの最先端の技術と比類なき経験、そしてエクセレンスへのコミットメントは、現在成長中の商業ロケット打上げ産業を盛り上げる大きな要素となりました。ヴァージン・オービットは新たな道を歩み始めますが、ヴァージン・オービットの経営陣と従業員は、すべてのステークホルダーに心からの感謝を申し上げます」という声明を発表している。
ヴァージン・オービットは、2017年に民間宇宙旅行会社のヴァージン・ギャラクティックからスピンアウトして独立した。2021年にはSPAC(特別買収目的会社)との合併によりNASDAQへ上場していたが、ランチャー・ワンの打上げ失敗などにより業績が悪化していた。