2021年度のSPACのIPO件数が330件に到達

2021年度のSPAC(特別買収目的会社)のIPO件数が、現時点で330件に到達していることがわかった。アメリカのSPACの動向をモニタリングしているSPACリサーチによると、2020年度におけるSPACのIPO件数が248件と過去最高に達した一方、今年2021年はそのペースを大きく上回っている。IPOによりSPACが調達した資金総額も、2020年度が834億ドル(約9兆1740億円)だった一方、今年2021年は現時点ですでに1049億ドル(約11兆5390億円)に達している。

3Dプリンター関連業界においてもSPACによる株式上場が相次いでいる。昨年2020年12月に3DプリンターメーカーのデスクトップメタルがSPACのトライン・アクイジション・コーポレーションを通じてニューヨーク証券取引所に上場したのを皮切りに、デスクトップメタルのライバル企業のマークフォージド、精密メタル3DプリンターメーカーのVelo3D、宇宙3Dプリンターメーカーのメイド・イン・スペースを擁するレッドワイヤーなどがそれぞれSPACを通じて株式上場を果たしている。

SPACによる3Dプリンター関連企業の上場は今後も続くと予想されている。現時点では、デスクトップSLA3Dプリンターメーカーのフォームラブズ や、大手サービスビューローでマーケットプレース運営のシェイプウェイズなどが、SPACを通じて株式を上場すると予想されている。

SPACは通称「白紙小切手企業」とも呼ばれ、自らのIPO時点では特に事業を行っていない。IPO後、買収ターゲット企業を探索し、買収・合併して買収ターゲット企業の事業を継承する。