アメリカでSPACを通じた3Dプリンティング関連企業の株式上場が相次ぐ

アメリカでSPAC(特別買収目的会社)を通じた3Dプリンティング関連企業の株式上場が相次いでいる。昨年2020年12月に3DプリンターメーカーのデスクトップメタルがSPACのトライン・アクイジション・コーポレーションを通じてニューヨーク証券取引所に上場したのを皮切りに、デスクトップメタルのライバル企業のマークフォージド、精密メタル3DプリンターメーカーのVelo3D、宇宙3Dプリンターメーカーのメイド・イン・スペースを擁するレッドワイヤーなどがそれぞれSPACを通じて株式上場を果たしている。

また、先日はニューヨークに拠点を置く大手3Dプリンティングサービスビューローでマーケットプレース運営のシェイプウェイズも、SPACを通じた株式上場を行うことを発表している。

アメリカではSPACを通じた企業の株式上場が今年3月の時点で28社に達し、枠年2020年度の半分を上回っている。SPACを通じた企業の株式上場は通常のIPOに比べて監査などの上場基準が緩く、一部の関係者からは「裏口上場」(Back door listing)などと揶揄されている。また、SPAC自体が自らのIPOから24カ月以内に買収そのものを完了させる必要があり、無理に買収を急ぐケースが少なくないとされる。

一方で、多くの3Dプリンティング関連企業がSPACの買収ターゲットとされており、SPACを通じた3Dプリンティング関連企業の株式上場は今後も続くと予想されている。