スペインの3Dプリント肉メーカーが、スペイン政府から25万ユーロ(約3千万円)の助成金を獲得した。助成金はスペイン産業技術開発センターから支給される。
スペインのスタートアップ企業のノバミートは、独自開発したマイクロエクストルージョンフード3Dプリンターで植物由来のステーキ肉と豚ヒレ肉を製造している。マイクロエクストルージョンフード3Dプリンターは、同社の創業者でカタルーニャ大学教授のジウスッペ・シオンティ氏が開発した。ノバミートは、獲得した助成金をプリンターの改良などに投じるとしている。
ノバミートの3Dプリント豚ヒレ肉は豆と米由来のたんぱく質を主原料とし、オリーブオイル、海藻エキス、ビートジュースなどで味付けされている。ノバミートによると、同社の3Dプリント豚ヒレ肉の食感は、本物の豚肉に極めて近いとしている。
ノバミートの3Dプリント肉はスペイン国内でプレゼンスを増している。同社の3Dプリントステーキ肉はミシュランスターレストランのディスフルーターにも採用され、同店の定番メニューとなっている。
3Dプリンターで人造肉を製造する機運は世界的に高まっている。イスラエルのスタートアップ企業のアレフ・ファームズも、三菱商事と共同で3Dプリンターで製造した人造肉を日本で販売する計画を立上げている。別のイスラエルのスタートアップ企業のリデファインミートも、3Dプリンターで製造した人造肉のイスラエル国内の飲食店などへの供給を開始している。