米イリノイ州シカゴに拠点を置く医療3Dプリンティング用素材メーカーのディメンション・インクスが、317万ドル(約3億3285万円)の資金調達に成功した。出資したのはKdTベンチャーズ、ベター・ベンチャーズ、リボルーションズ・ライズなどのベンチャーキャピタル。バリュエーションなどの投資の詳細については明らかにされていない。投資ラウンドをリードしたKdTベンチャーズは、アーリーステージの医療系スタートアップ企業に特化した投資を行っている。
ディメンション・インクスは2017年設立。インプラント用ハイパーエラスティック・ボーン、3Dグラフェン、医療用セラミクスなどの各種の素材を製造している。
ディメンション・インクスでは、調達した資金を製造能力拡張や、FDA(米国食品医薬品局)の登録手続きや臨床前研究などに投じるとしている。
ディメンション・インクスのキャラリン・ノウィンンスキCEOは、「我々のビジョンをサポートしてくださる投資家とのパートナーシップが組めたことを有難く思います。この戦略的、科学的パートナーシップをさらに強化し、より多くの医療用アプリケーションを生み出してゆきます」とコメントしている。
KdTベンチャーズのフィル・グレイエスキ氏は、「ディメンション・インクスは医療用3Dプリンティング素材開発のスペシャリストです。製品の商品化と規制適合に関する彼らのアプローチはエレガントで現実的です。今後成長が見込める再生医療の領域において、極めて魅力的な製品を生み出してくれるでしょう」と説明している。