米NFL(National Football League)のラスベガス・レイダーズのスタジアムに世界最大規模のトーチ像が設置され、話題になっている。アル・デイビス記念トーチと名付けられたトーチ像は高さ93フィート(約28.34メートル)の大きさで、スタジアムの目抜き通りの中心部に設置されている。
トーチ像を制作したのは建築デザイン企業のディメンショナル・イノベーションズ社。サームウッド・コーポレーションが開発した大型3Dプリンター「ラージスケール・アディティブ・マニュファクチャリングシステム」を使い、225点のブロックを製造、トロフィー像に組み上げた。素材はカーボンファイバーを配合した強化ポリカーボネート素材が使われた。トロフィー像の総重量は10万ポンド(約45.36トン)に達した。製造にかかった総時間は5万時間に及んだ。
トーチ像は、長らくレイダーズのオーナーを務めたアル・デイビス氏を記念して作られた。アル・デイビス氏はレイダーズの選手出身で、引退後はレイダーズのアシスタントコーチ、ヘッドコーチ、ジェネラルマネージャー、リーグコミッショナー、CEO兼オーナーを、それぞれ務めた。同氏は2011年に逝去したが、その後も今に至るまでレイダーズの試合開始前にトーチに火を灯し、同氏をしのぶのが習わしとなっていた。
レイダーズは1960年にカリフォルニア州オークランドを拠点に、オークランド・レイダーズとして設立された。その後、1982年にロサンゼルスへ移転し、ロサンゼルス・レイダーズとして1994年までプレーした。1995年には古巣のオークランドへ再移転し、2019年までプレーした。ラスベガスには今年移転し、今年からラスベガス・レイダーズとしてプレーする予定。