アラスカ初の3Dプリント住宅の建設プロジェクトが開始

アラスカ初の3Dプリント住宅の建設プロジェクトが開始され、話題になっている。現地メディアの報道によると、アメリカの建設スタートアップ企業のX-ハブ3Dは、移動式のロボットアーム型建設3Dプリンターを使い、ベーリング海に面したノームの町にコンクリート製平屋建て住宅の建設を開始した。

同建設プロジェクトには、アメリカ住宅開発局傘下の住宅開発プロジェクトのデナリ・コミッションと、アラスカ大学フェアバンクス校も参加している。

3Dプリント住宅には地元で生産されたコンクリートミックスを主原料に、ファイバーや木材チップなどを混ぜたものが使われている。

X-ハブ3Dの共同創業者でCEOのブルース・クラセルスキー氏は、「3Dプリント住宅を支える四つの壁の建設は完了しました。このプロジェクトでもっとも難しいのはコンクリートの養生です。(アラスカの過酷な環境に耐えられる)最適なコンクリートミックスを試行錯誤しながら開発しています」とコメントしている。

ノームはアラスカ州西部にある、ロシアとの国境に近い小都市。2020年時点の人口3699人で、北極に近い酷寒の地として知られている。厳冬期には最低気温マイナス50℃近くにまで低下する。